
「社会の中でよりよく生きる力がもてる生徒を目指して」
− 外部講師との共学から発展する総合的な学習の時間−
愛知県立小牧養護学校高等部 教諭 中村 和美

1 はじめに
人は人とふれあうことで学び成長していく。本校中学部・高等部の研究を貫く柱は,様々な形の「ふれあい」交流を通して生徒が社会で生きる力を学ぶことにある。昨年度の中学部の研究を踏まえ,本研究は高等部の平成12年度・13年度における総合的な学習の時間の実践である。
2 研究の目的
高等部においては,指導目標を「社会の中でよりよく生きる力がもてる生徒」− 自己の進路(生
き方)に主体的に取り組む姿勢の育成を目指して −として取り組んだ。卒業後の生徒を社会に生き
る障害者と再認識し,彼等を迎え入れる社会の中でいかに有利によりよく生活していく力を,生徒に必要な「生きる力」ととらえた。そしてこの「生きる力」をいかにはぐくむか,支援の在り方を総合的な学習の時間を通して追究した。
3 研究の方法
平成11年度は職員が総合的な学習の時間への共通理解を深める学習会を行った。平成12年度は本格的に実践を行い,活動内容・支援の形態・方法等の検討に取り組んだ。平成13年度はさらに前年度の反省を受け,横断的な学習の広がりを配慮して実践を深め,援助方法の見直しに努めた。また部内にプロジェクトチームを設置し,企画・運営・実践の推進力とした。
4 研究の内容
(1) クリエイティブタイム(C.T.)
「〇〇したい」という生徒の願いから始まる学習として,創造的・文化的な趣味的活動を通して教養をはぐくみ,生きる力を身に付ける時間として,クリエイティブタイムを設け実践した。
(2) 平成12年度総合実習
社会人である外部講師と出会い,伝統工芸の伝承を通した学びの中で体験活動を核として,将来の生活に必要な要素を,その周辺に配列した。折り紙細工・藍染めの講義を受け,体験活動から次の発展的な活動を創造した。また,国際交流として外国人講師との交流や,進路への主体的取組を配慮して,名古屋養護学校卒業生の講演を聴く活動に取り組んだ。
(3) 平成13年度総合実習
前年度の反省と生徒からの希望を踏まえ,環境教育の一環として,ビオトープ作りを体験活動の核として追究した。生徒の障害の状況,能力差に応じた学習集団・学習内容について,プロジェクトチームを中心に実践した。生徒の主体性を重視する支援方法・教科の広がりを配慮した学習の在り方について追究した。
5 今後の課題
実践を通しての感想・反省を生徒から収集し今後の研究に向けて分析してきた。今後の課題として以下のような問題点に取り組んでいる。
@人材バンクの充実,A生徒の能力差に応じた学習集団・学習内容の工夫,B生徒の主体性を生かした支援・援助方法の確立,C学校週5日制に向けたクリエイティブタイム(年間継続型)と総合実習(短期集中型)の関連付け,Dプロジェクトチームと分掌組織,部研究との調整,E予算の問題,F評価について,GV類型・W類型の生徒の総合的な学習の時間
