学習指導案とその授業反省

情報B 「アルゴリズムの基本構造」 学習指導案

日時

   平成○○年○○月○○日(○曜日)第○限(○○:○○〜○○:○○)

場所

   パソコン教室

対象

   2年○組(男子○○人  女子○○人  計○○人)

使用教材

  • 教科書   「情報B」


単元   (2) コンピュータの仕組みと働き
                   「イ コンピュータにおける情報の処理」

単元のとらえ方

   本単元は、コンピュータの仕組みと働きを理解し、それをコンピュータの長所と短所に関連付けて、コンピュータの効果的な活用の判断材料にできるようになることをねらいとしている。ここでは、探索と並べ替えなどの基本的なアルゴリズムの学習を通して、コンピュータ内部での基本的な処理の仕組みを理解させるとともに、処理手順を明確に記述することや、記述方法を定義しておくことの必要性を考えさせる。

単元の目標

  • コンピュータの機能について理解させる。
  • アルゴリズムの基本構造について理解させる。
  • 探索のアルゴリズムについて理解させる。
  • 並べ替えのアルゴリズムについて理解させる。
  • ソフトウェアを活用して処理手順を記述する方法を身に付けさせる。

単元の指導実施上の留意点

   基本的なアルゴリズムを扱う中で、コンピュータの処理の特徴を理解させ、今後コンピュータを効果的に活用できることを目指す。アルゴリズムの実践として、プログラミングの実習を行うが、プログラム言語の習得にこだわらず、あくまで処理手順の一つの記述の仕方として扱う。

単元の指導計画と本時の位置

「コンピュータにおける情報の処理」 計6時間
1       コンピュータの機能 1時間
アルゴリズムの基本構造       1時間(本時2/6)
探索のアルゴリズム 1時間
並べ替えのアルゴリズム 1時間
プログラミング実習 2時間

時間 学習内容および活動
(指導上の留意点)
観点別評価内容 評価規準との関連 評価の方法
関心意欲態度 思考判断 技能表現 知識理解 発表内容 提出物の内容 授業態度
1時間目 ◎コンピュータの機能
・コンピュータの構成 ・五大機能とその役割を理解できる。          
・コンピュータの動作 ・プログラム実行時のコンピュータの基本動作を理解できる。          
2時間目
(本時)
◎アルゴリズムの基本構造
・流れ図の書き方 ・流れ図の記号を理解できる。          
・基本構造 ・順次構造、選択構造、繰り返し構造を理解できる。        
・流れ図の作成 ・3つの基本構造を利用して、自分の行動を流れ図で表現できる。      
・コンピュータを用いたアルゴリズム ・コンピュータを用いた演算のアルゴリズムを、流れ図を見て理解できる。          
・アルゴリズムを基に流れ図を書くことができる。          
3時間目 ◎探索のアルゴリズム
・逐次探索 ・逐次探索の手順を理解できる。          
・逐次探索の流れ図を用いて、データの探索ができる。          
・二分探索 ・二分探索の手順を理解できる。          
・二分探索の流れ図を用いて、データの探索ができる。          
4時間目 ◎並べ替えのアルゴリズム
・交換法 ・人間とコンピュータとの並べ替えの考え方の違いを考えることができる。        
・交換法による並べ替えのアルゴリズムを理解できる。          
・交換法のアルゴリズムを用いて、データの並べ替えができる。          
5・6時間目 ◎プログラミング実習
・基本の書き方 ・プログラムの基本構造を理解できる。          
・流れ図とプログラムの対応を考えることができる。        
・プログラミング ・簡単なプログラムを記述できる。        
・簡単なプログラムの変更ができる。        


本時の指導

目標

  • 流れ図の書き方や、順次構造、選択構造、繰り返し構造を理解させる。
  • 基本構造を利用して、自分の行動を流れ図で表現できるようにさせる。

準備

  1. 説明用スライド(PDF)
  2. 配布プリント(PDF)

指導過程


  学習内容・学習活動 指導上の留意点 評価の観点
導入
(5分)
・本時の説明 ・生徒の知っている「アルゴリズム体操」などからアルゴリズムに対するイメージを問いかけ、意味の確認をし、必要性を考えさせる。  
展開
(40分)
・流れ図の記号と意味 ・流れ図で用いる記号とその意味を理解させる。 ・記号とその意味を正しく理解できる。
[知識・理解]
・流れ図の書き方のルール ・流れ図の例を見せながら、書き方のルールを理解させる。 ・書き方のルールを正しく理解できる。
[知識・理解]
・基本構造 ・順次構造 ・身近な例を用いて説明する。  
・選択構造 ・表計算ソフトウェアのIF関数と流れ図を比較させながら説明する。 ・IF関数と流れ図を関連付けて考えることができる。
[思考・判断]
・繰り返し構造 ・身近な例を用いて説明する。  
  ・3つの基本構造の書き方と違いを理解させる。 ・基本構造の違いを正しく理解できる。
[知識・理解]
・流れ図を用いた表現 ・朝起きてから家を出るまでの行動を、流れ図に表現させる。 ・自分の行動を適切に表現できる。
[技能・表現]
・順次構造と選択構造を含む流れ図を書かせる。 ・正しい記号と構造を用いて流れ図を書くことができる。
[思考・判断]
・実物投影機を使って、生徒に発表させる。  
・コンピュータを用いたアルゴリズムの紹介 ・入力、演算、出力の一連の流れを意識させる。  
・表計算ソフトウェアの数式の書き方を用いて、変数と代入の概念を理解させる。 ・変数と代入の概念を理解できる。
[知識・理解]
まとめ
(5分)
・本時のまとめ ・流れ図の記号、基本構造の確認をする。  
・アルゴリズムの意味を確認する。  


御高評

  • 「自分の行動を流れ図に表現する」という課題は、教科書にはないオリジナルの課題だったが、自分で考えることができ、人と違うものができる良いテーマであった。
  • フローチャートはコンピュータのアルゴリズムを示すものなのに、なぜ人間の行動をフローチャートにする必要があるのか。
  • 実物投影機を使った発表は良かった。



授業反省

   アルゴリズムは新しく学ぶ概念であるため、なるべく今までの学習に結び付けた説明をすることと、身近な具体例を扱うことを心掛けた。表計算ソフトウェアの実習が済んでいたため、IF関数やセルへの数式の書き方と関連付けて説明を行った。IF関数と選択構造の結び付けは容易だったようだが、変数と代入の概念を説明するのに表計算ソフトウェアの数式の書き方と結び付けたのはかえって分かりにくかったという意見もあり、新しい概念を理解させるのは難しいことだと感じた。
   今回は、アルゴリズムの第1回目ということで、基本の徹底を意識し、今後の学習がスムーズに進むように、記号の意味や書き方を特に注意した。記号は書きにくいものも多いが、幅を揃えたり、位置を揃えたりすることで、きれいに書けるというアドバイスもした。また、フローチャートの例はすべて身近な短いものとし、生徒への課題も自分の朝の行動を表現するという取り組みやすいものにした。ただし、ただ単に行動を書いて終わりではなく、次のステップへ明確に結び付けていく必要があったと感じた。
   コンピュータを使った実習ならではの課題もある。生徒がコンピュータを見て作業しているときは、前に立っていると反応が見えにくいため、観察や教授、実践の区別を明確につける必要がある。一方で、ICT機器の揃ったコンピュータ室を利用するメリットも大きい。今回は生徒の発表に実物投影機を使用した。生徒の書いたプリントをそのまま見せることができ、発表をスムーズに行うことができた。今後も適切にICT機器を取り入れていきたい。
   最後に、生徒の質問や意見などに臨機応変に対応すること、生徒に考えさせるための発問をすること、生徒を上手に大げさに褒めることなど、授業での私の対応については課題が多い。今後は話し方や褒め方にも磨きをかけていきたい。